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Evactronとは?

 
SEMFIB/SEMTEM
 

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電子顕微鏡による観察で起こる「コンタミネーション」による障害とは?

SEMやTEM/STEM装置を使って観察や分析を行う際には「コンタミネーション(=汚染)」による障害がしばしば報告されています。
 
このコンタミネーションによる汚染は、試料が入れられている真空雰囲気中に存在するハイドロカーボンが、試料に照射される電子線に引き寄せられて、電子線が照射されている領域に堆積してしまい、それがコントラストに影響を与えてしまうことを指しています
 
試料表面に堆積してしまったカーボンは、試料からの2次電子の発生を抑制してしまうため、堆積した部分は暗いコントラストとなってしまい、試料の構造を表現するための情報を封じ込めてしまいます。
 

電子顕微鏡による観察で起こる「コンタミネーション」による障害とは?

 
 

真空中のハイドロカーボンを除去するEvactron

真空中のハイドロカーボンを除去するEvactron

SEMに取り付けたEvactron-Cの活性酸素発生部

 
真空中に存在するハイドロカーボンは、至るところから運ばれてきて、至るところに存在します。例えば試料そのものや試料台の洗浄残渣から、ドライでない従来型の真空系から僅かに運ばれてくる場合もあります。
 
電子顕微鏡はその出荷時にはこれらのハイドロカーボンを徹底的にクリーニングして出荷されますが、使っていくうちにはどうしても少しずつハイドロカーボンは運び込まれます。
 

これに対してEvactronは真空試料室中に活性酸素を発生させることにより、化学的にハイドロカーボンと結合させ、COやCO2、H2Oを生成させてそれを真空排気させることでハイドロカーボンを除去します。Evactronによるこのような作業をクリーニング作業と呼んでいます。

 
 

Evactronによるクリーニングとそのクリーニング条件とは?

Evactronで発生させる活性酸素は、大気を真空中に取り込み、その酸素成分をプラズマにより活性化させて作られます。真空中に大気が導入されるため、真空度は数十Pa程度まで低下させられます。
 
活性酸素発生部分のRF電極に14W程度のRFパワーをかけると効率よく活性酸素が発生し、低真空度における粘性流に乗った活性酸素は試料室内に拡散され、ハイドロカーボンが存在する場所でハイドロカーボンと化学結合します。
 

化学結合で生成された生成物は真空排気されて試料室中から除去されます。

 

Evactronによるクリーニングとそのクリーニング条件とは?

 
 

どういう時にクリーニングが必要?

ハイドロカーボンは前述の通り試料表面に堆積してしまい、観察時のコントラストを低下させます。しかし、この「観察時」に低い加速電圧を用いる際には障害が大きくなり、クリーニングが必要になってきます。
 
試料の最表面からの情報を得るためや、試料のチャージアップを軽減させるための極低加速観察の際には、僅かなハイドロカーボンの堆積でもすぐに画像のコントラストは失われていきます。
 
一方、EDX/WDX分析時の計元素分析の時にもクリーニングは必要です。近年の高感度のEDX/WDX検出器は、試料表面に堆積したハイドロカーボンを検出してしまいます。
その結果試料に含まれているカーボンのX線強度+ハイドロカーボンのX線強度が計測されてしまい、本来ではあり得ない結果が出てしまいます。
 
  どういう時にクリーニングが必要?   どういう時にクリーニングが必要?
 
         
 

Evactron使用前のカーボンのX線強度と15分間ビーム照射した後に収集したカーボンのX線強度

 

Evactronによるクリーニング直後のカーボンのX線強度と15分間ビーム照射した後に収集したカーボンのX線強度

 
 
 

どういう装置にEvactronを取り付ければ良いか?

Evactronは一般的なSEMやFIB/SEM等の空きポートに取り付けて使用できるようになっています。これらの装置には様々な検出器や試料ステージ部材が存在しますが、僅か14W程度の低容量のRFプラズマを使用するために、このような敏感な部分に影響を与えることはありません。
 
もちろんポリマー膜を有するEDX検出器のウィンドウ(試料室側にはAl蒸着が付されています)にも影響を与えません。
 
このように電子顕微鏡に直接Evactronを取り付けて試料室の内壁や構造物の全てをクリーニングする場合もあれば、電子顕微鏡の予備排気室に取り付けて試料や試料台と予備排気室をクリーニングする場合もあります。
 
更に、単独の真空試料室に取り付けることで、試料や試料台、真空中で使う部品等のクリーニングを行なう場合もあります。使われる方の装置の状況や試料の状態に合わせて取り付ける装置を選択することができます
 

Evactronはお客様の状況に合わせて様々な使い方が可能です。EvactronはNW-40型のクイックカップリングで真空装置に取り付けられるため、お客様ご自身でも簡単にAの装置からBの装置へ付け替えることが可能です。ハイドロカーボンを除去した状態で装置の性能を最大限に発揮させ、操作性と生産性の向上を目指してください。

 

どういう装置にEvactronを取り付ければ良いか?

単独の真空チャンバーに取り付けられたEvactron

 
 
 
 
 
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